再建築不可とは、現在建っている建物を取り壊すと、法律上、新しい建物を建てられなくなる土地のことです。
建築基準法では、原則として「幅員4m以上の道路に、土地が2m以上接していること」(接道義務)が求められています(国土交通省確認)。古くからある住宅地では、道路が狭い、あるいは敷地が細い路地の奥にあるといった理由で、この条件を満たしていない土地が一定数存在します。今建っている建物は「既存不適格」として使い続けられますが、解体してしまうと、同じ場所に新しい建物を建てることはできません。
再建築不可の実家を相続した場合、売却が不可能になるわけではありませんが、住宅ローンが組みにくいことなどから、買い手が限られ、一般的な相場より価格が下がる傾向があります。選択肢としては、(1)現況の建物を活かしたまま仲介で売る、(2)訳あり物件を専門に扱う買取業者に売る、(3)隣地の一部を購入するなどして接道義務を満たすようにする、(4)建築基準法上の例外規定(特定行政庁の許可)に該当しないか確認する、などが考えられます。
自分の実家が再建築不可に該当するかどうかは、登記事項証明書や公図で土地の形状を確認し、前面の道路が建築基準法上の道路として認定されているか、間口が2m以上あるかを、市区町村の建築指導課で確認することで分かります。建て替えを前提に解体を検討している場合は、解体前に必ず再建築の可否を確認してください。
再建築不可であることが判明しても、すぐに資産価値がゼロになるわけではありません。既存の建物をリフォームして住み続ける、貸家として活用する、隣地の所有者と交渉して接道条件を満たすようにする、あるいは訳あり物件を専門に扱う買取業者に売却するなど、複数の選択肢があります。特に解体を検討している場合は、いったん更地にすると新築ができなくなる点を踏まえ、解体前に売却先の見込みを確認しておくことが重要です。