空き家

空き家とは、居住その他の使用がなされていないことが常態となっている建築物のことです。

法律上は「空家等対策の推進に関する特別措置法」で定義されており、おおむね年間を通じて建物の使用実績(人の出入り、電気・水道の使用状況など)がないことが目安とされています。相続した実家に誰も住まなくなった時点で、その家は「空き家」に分類されることになります。

空き家であること自体に罰則はありません。しかし、管理が行き届かず老朽化が進んだ空き家は、自治体から「管理不全空家等」や「特定空家等」に指定されることがあり、指定されると固定資産税の住宅用地特例(本来は税額が軽減される仕組み)が外れ、税負担が増える場合があります。詳しくは「管理不全空家等」の項目もあわせてご覧ください。

実家が空き家になった場合にまず考えるべきことは、(1)誰が管理するか、(2)どのくらいの頻度で見回るか、(3)将来的に売る・貸す・解体するのどれを選ぶか、の3点です。遠方に住んでいて頻繁に通えない場合は、空き家管理サービスを利用する方法もあります。空き家は放置している期間が長くなるほど傷みが進み、選べる選択肢が狭まっていく傾向があるため、早い段階で方針を決めておくことが望ましいとされています。

たとえば、相続してから一度も実家に足を運んでいない、という状態が数年続くと、建物の傷みは想像以上に進みます。特に水回りは、通水が止まると排水管内部が乾燥し、悪臭や害虫の侵入につながりやすくなります。窓を閉め切ったままの部屋は湿気がこもり、カビや建材の劣化も進みます。月1回程度の換気・通水・郵便物の確認だけでも、老朽化の進行を大きく遅らせることができるため、現地に行けない場合は家族や近隣の知人に見回りを頼む、あるいは有料の巡回サービスを利用するといった対応を検討してください。

また、空き家であっても防犯・防火の観点からの管理は欠かせません。郵便受けに新聞や郵便物が溜まったままの状態は、不在であることを周囲に示してしまい、不審者の侵入や放火のリスクを高めるとされています。庭木が伸びて道路や隣地にはみ出すと、近隣からの苦情や自治体への通報につながることもあります。管理の手間を継続的に負担できないと判断した場合は、早めに売却・解体・活用のいずれかへ方針を切り替えることも、選択肢として持っておくとよいでしょう。

関連項目:管理不全空家等、特定空家等、固定資産税評価額