「まだ手放す決心がつかない」「思い出があってすぐには決められない」という場合、無理に急いで結論を出す必要はありません。ここでは、保有を続ける場合に知っておきたいことを整理します。
この記事の結論
すぐに使う予定はないが、今は決めきれないという場合は、空き家管理サービスを使いながら保有を続ける方法があります。ただし固定資産税や管理費は継続的にかかるため、いつまで保有するかの目安を決めておくことが大切です。
この記事で分かること
- 保有を続ける場合にかかる費用
- 管理を怠った場合のリスク
- 空き家管理サービスの活用方法
- 保有の期限をどう考えるか
保有を続ける場合にかかる費用
| 費用 | 内容 |
|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 建物・土地の評価額に応じて毎年課税 |
| 火災保険料 | 空き家でも加入を続ける必要がある |
| 管理費用 | 自主管理なら交通費・時間、委託なら管理会社への委託料 |
| 修繕費 | 老朽化にともなう補修費用(発生した都度) |
住む人がいなくても、固定資産税や保険料は継続的に発生します。「保有していれば費用がかからない」わけではない点を、まず理解しておくことが大切です。
管理を怠った場合のリスク
空き家の状態が悪化し、倒壊のおそれや衛生上有害となるおそれがあると自治体が判断した場合、「特定空家等」に指定されることがあります。指定されると改善の指導・勧告を受け、勧告後は固定資産税の住宅用地特例が解除される場合があります。改善が進まない場合、自治体による行政代執行(強制撤去)とその費用請求に至ることもあります。
「誰も住んでいないだけ」であれば大きな問題にはなりませんが、庭木の繁茂、建物の破損、不審者の侵入などが放置されると、近隣とのトラブルにも発展しかねません。定期的な見回りや管理が欠かせません。
空き家管理サービスの活用
| サービス内容 | 頻度の目安 |
|---|---|
| 巡回・外観確認 | 月1回程度 |
| 通風・通水 | 巡回時にあわせて実施 |
| 郵便物の整理 | 巡回時にあわせて実施 |
| 簡易な庭木の手入れ | オプションで対応する業者が多い |
| 巡回結果の写真報告 | 巡回のたびにメール等で報告 |
遠方に住んでいて頻繁に通えない場合、空き家管理サービスを利用することで、最低限の管理を維持できます。費用は月数千円程度からのプランが一般的です。実際に売却せず管理サービスを使って保有を続けた例は、実家を売却せず管理を選んだモデルケースで紹介しています。
保有の期限をどう考えるか
「いつか決める」と先延ばしにし続けると、建物の傷みが進み、選択肢が狭まっていくことがあります。次のような目安を決めておくことをおすすめします。
1. 「いつまでに決めるか」を自分の中で決める
1年後、3年後など、見直しのタイミングをあらかじめ決めておきます。
2. 定期的に状況を見直す
固定資産税の通知が届くタイミングなど、年1回は保有の是非を見直す機会を作ります。
3. 状況が変わったら選択肢を再検討する
家族の状況、建物の傷み具合、周辺の不動産市況などが変われば、売却・賃貸・解体といった他の選択肢も改めて検討します。
誰に相談するか
| 内容 | 相談先 |
|---|---|
| 空き家の巡回・管理 | 空き家管理サービス |
| 固定資産税・特例の確認 | 市区町村の税務担当窓口 |
| 将来の売却・活用の相談 | 不動産会社 |
よくある質問
Q. 空き家のまま何年も保有しても問題ありませんか。 A. 法律上、保有し続けること自体に問題はありません。ただし、管理を怠ると特定空家に指定されるリスクがあり、費用や近隣トラブルの負担が続く点は理解しておく必要があります。
Q. 固定資産税が急に上がることはありますか。 A. 特定空家に指定され、勧告を受けると、住宅用地の特例が解除され、固定資産税が上がる場合があります。適切な管理を続けていれば、通常はそのようなことは起こりません。
Q. 空き家管理サービスと火災保険は両方必要ですか。 A. 目的が異なるため、両方の検討をおすすめします。管理サービスは日常的な巡回・維持、火災保険は火災・破損などの万一の損害に備えるものです。
まとめ・次にすること
- 保有を続けても、固定資産税や保険料などの費用は継続的にかかります
- 管理を怠ると、特定空家に指定されるリスクがあります
- 空き家管理サービスを活用しながら、見直しのタイミングをあらかじめ決めておくと安心です