すぐに手放す予定はないが、空き家のままにしておくのはもったいない。そう考えたときの選択肢が「賃貸に出す」ことです。始める前に確認しておきたいポイントを整理します。
この記事の結論
実家を賃貸に出すには、リフォーム費用の負担、管理会社への委託の要否、賃貸需要の見込みを確認する必要があります。空き家のまま保有するより収益が見込める一方、入居者対応や修繕の負担が発生する点も踏まえて判断します。
この記事で分かること
- 賃貸に出す前に確認すべきこと
- リフォームにかかる費用の目安
- 管理会社に委託する場合の費用
- 賃貸に向いている物件・向いていない物件
賃貸に出す前に確認すべきこと
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 立地の賃貸需要 | 駅からの距離、周辺の賃貸相場、人口動態 |
| 建物の状態 | リフォームが必要か、耐震性に問題がないか |
| 相続人間の合意 | 賃貸として活用することに相続人全員が同意しているか |
| 管理の担い手 | 自主管理か、管理会社に委託するか |
| 家賃収入と支出のバランス | 家賃収入が、リフォーム費用・固定資産税・管理費を上回るか |
立地によっては、そもそも賃貸需要が乏しく、空室が続くリスクがあります。近隣の賃貸物件の相場や空室状況を、事前に不動産会社に確認しておくことをおすすめします。
リフォーム・管理にかかる費用の目安
| 内容 | 目安 |
|---|---|
| 簡易な内装リフォーム(クロス・水回りなど) | 数十万円〜100万円程度(規模により変動) |
| 管理会社への委託料 | 家賃の5%程度が目安 |
| 空室時の固定資産税・維持費 | 入居者がいなくても継続的に発生 |
築年数が古い実家をそのまま賃貸に出すのは難しい場合が多く、最低限のリフォームが必要になることが一般的です。リフォーム費用を家賃収入で回収できるかを、事前に試算しておくことが大切です。
進め方の手順
1. 相続登記を済ませる
賃貸に出す前提でも、まずは相続人名義への変更が必要です。
2. 賃貸需要を確認する
不動産会社(賃貸仲介)に相談し、想定家賃と需要を確認します。
3. 必要なリフォームを検討する
家賃収入の見込みと照らし合わせ、リフォーム範囲を決めます。
4. 管理方法を決める
自主管理か、管理会社への委託かを決めます。遠方に住んでいる場合は委託が現実的です。
5. 入居者を募集する
賃貸仲介会社を通じて募集を開始します。
賃貸に向いている物件・向いていない物件
| 向いている | 向いていない |
|---|---|
| 駅から近く、賃貸需要がある立地 | 交通の便が悪く、空室リスクが高い立地 |
| 建物の状態が良く、リフォーム費用を抑えられる | 老朽化が進み、大規模なリフォームが必要 |
| 管理会社に委託でき、遠方でも対応できる | 自主管理が前提で、対応の負担が大きい |
賃貸需要が乏しい立地では、リフォーム費用を回収できないまま空室が続くリスクがあります。迷う場合は、まず不動産会社に賃貸需要の見込みを確認してから判断することをおすすめします。
注意点
- 入居者とのトラブル(家賃滞納、原状回復など)に対応する必要があります。管理会社に委託することで負担を減らせます
- 賃貸中に売却したくなった場合、入居者がいる状態での売却(オーナーチェンジ)は、買い手が限られる傾向があります
- 相続人間で「賃貸として活用する」ことへの合意が取れていないと、後々のトラブルにつながります
誰に相談するか
| 内容 | 相談先 |
|---|---|
| 相続登記の手続き | 司法書士 |
| 賃貸需要・想定家賃の確認 | 賃貸仲介会社 |
| リフォームの見積もり | リフォーム会社 |
| 賃貸管理の委託 | 賃貸管理会社・空き家管理サービス |
遠方に住んでいて管理会社を自分で探すのが難しい場合、借り上げ(サブリース)による賃貸活用に対応するサービスを使う方法もあります。
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Q. 空き家のまま保有するのと、賃貸に出すのとではどちらが得ですか。 A. 立地や建物の状態によって異なります。賃貸需要があり、リフォーム費用を回収できる見込みがあれば賃貸のほうが収益は見込めますが、需要が乏しい場合はリスクのほうが大きくなることもあります。
Q. 遠方に住んでいても賃貸経営はできますか。 A. 管理会社に委託すれば、入居者対応や家賃回収を任せられるため、遠方に住んでいても賃貸経営は可能です。
Q. 将来売却したくなった場合、すぐに売れますか。 A. 入居者がいる状態でも売却は可能ですが(オーナーチェンジ)、買い手が限られる傾向があります。将来的な売却も視野に入れる場合は、その点もあらかじめ考慮してください。
まとめ・次にすること
- 賃貸に出す前に、立地の賃貸需要と建物の状態を確認してください
- リフォーム費用を家賃収入で回収できるかを事前に試算することが重要です
- 遠方に住んでいる場合は、管理会社への委託を検討してください