実家を相続すると、相続税、譲渡所得税、登録免許税、固定資産税など、複数の税金や費用が関わってきます。それぞれに負担を軽くできる制度がありますが、「自分の場合はどれが使えるのか」が分かりにくいという声をよく聞きます。ここでは、実家の相続でよく関係する控除・特例・補助金を一覧にし、使える条件と期限をチェックしながら確認できるシートにしました。
このページで分かること
実家の相続では、相続税の基礎控除、小規模宅地等の特例、空き家の3,000万円特別控除、取得費加算の特例、相続登記の登録免許税の免税措置、自治体の解体費用補助金など、税金や費用を抑えられる制度が複数あります。それぞれ使える条件・期限が異なるため、このシートで自分に当てはまるものを確認してください。
チェックした内容はお使いの端末に自動で保存されます。
実家の相続で確認したい制度チェックリスト
制度の一覧と使える条件
| 制度 | 関わる税金・費用 | 主な条件・期限 |
|---|---|---|
| 相続税の基礎控除 | 相続税 | 相続財産の合計が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」以下なら申告・納税は不要 |
| 小規模宅地等の特例 | 相続税 | 被相続人が住んでいた土地のうち330㎡まで評価額を80%減額。配偶者は無条件、同居していなかった親族は「家なき子特例」の要件を満たす必要がある |
| 空き家の3,000万円特別控除 | 譲渡所得税 | 1981年5月31日以前建築の家を、相続開始から3年目の年末までに、耐震基準を満たすか解体して売却した場合に譲渡所得から最大3,000万円を控除 |
| 取得費加算の特例 | 譲渡所得税 | 相続税を納めた人が、相続開始からおおむね3年10か月以内に売却すると、納めた相続税の一部を取得費に加算できる |
| 相続登記の登録免許税の免税措置 | 登録免許税 | 土地の評価額が100万円以下の場合、2027年3月31日までの申請であれば登録免許税が免除される |
| 自治体の解体費用補助金(老朽危険家屋解体補助金等) | 解体費用 | 倒壊のおそれがある古い空き家が対象。補助率・上限額・要件は自治体ごとに異なり、着工前の申請が必須になることが多い |
小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減など、相続税を軽減する特例の多くは、適用の結果として税額が0円になる場合でも、申告することが適用の条件になっています。「税金がかからないから申告しなくてよい」と自己判断せず、特例を使う前提で申告が必要かどうかを確認してください。
制度ごとに気をつけたいこと
相続税に関わる制度
基礎控除を超えるかどうかは、実家の土地・建物だけでなく、預貯金や有価証券などすべての相続財産を合算して判断します。小規模宅地等の特例は評価額を大きく下げられる一方、取得者の要件(同居の有無、持ち家の有無など)が細かいため、事前に自分のケースで使えるかを確認しておくと安心です。
譲渡所得税に関わる制度
空き家の3,000万円特別控除と取得費加算の特例は、どちらか一方しか使えません。どちらが有利になるかは、実家の取得費(購入時の価格が分かるかどうか)や譲渡価格によって変わるため、売却を具体的に検討する段階で試算しておくことをおすすめします。
登録免許税・解体費用に関わる制度
登録免許税の免税措置は評価額100万円以下の土地が対象で、適用には申請時にその旨を明記する必要があります。解体費用の補助金は自治体ごとに制度の有無・内容が異なるため、実家がある市区町村の窓口(建築指導課、空家対策担当課等)へ、解体業者に依頼する前に確認してください。交付決定前に契約・着工すると対象外になる制度が多い点に注意が必要です。
誰に相談するか
| 内容 | 相談先 |
|---|---|
| 相続税の申告要否、特例が使えるかの判断 | 税理士 |
| 登録免許税の免税措置の適用手続き | 司法書士、法務局 |
| 解体費用補助金の有無・申請条件 | 実家がある市区町村の窓口 |
| 譲渡所得税の特例(3,000万円控除・取得費加算)の判断 | 税理士、不動産会社 |
まとめ・次にすること
- 実家の相続には、相続税・譲渡所得税・登録免許税・解体費用のそれぞれに負担を軽くできる制度があります
- 空き家の3,000万円特別控除と取得費加算の特例は併用できないため、有利な方を試算しておく必要があります
- 相続税の特例の多くは、税額が0円でも申告が適用条件になっている点に注意してください
- 期限のある制度が多いため、このシートでチェックした項目をカレンダーに控えておくと安心です
次にすることは、自分の実家の状況(評価額・売却予定の有無・築年数)を整理し、税理士や司法書士に使える制度を確認することです。