相続した傾斜地・がけ地の実家を売る方法|がけ条例の確認と処分の選択肢

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  1. 傾斜地・がけ地の実家が売りにくい理由
  2. がけ条例による建築制限とは
  3. 売却前に確認すること
  4. 処分の選択肢
  5. 誰に相談するか
  6. よくある質問
  7. まとめ・次にすること
  8. 関連記事

実家が斜面地に建っていたり、敷地の一部にがけがあったりする場合、「そもそも売れるのか」「建て替えはできるのか」と不安になるかもしれません。傾斜地・がけ地は通常の宅地より確認すべき点が多いものの、正しい手順を踏めば売却や処分の道はあります。

この記事の結論

傾斜地・がけ地の実家は、自治体の「がけ条例」によって建築が制限されている場合があり、通常の宅地より買い手が限られます。まず自治体窓口でがけ条例の対象かを確認し、訳あり物件に慣れた不動産会社に相談することが現実的な進め方です。

この記事で分かること

  • 傾斜地・がけ地の売却が難しくなる理由
  • がけ条例による建築制限の考え方
  • 売却前に確認しておくべきこと
  • 処分の選択肢と、それぞれの向き不向き

傾斜地・がけ地の実家が売りにくい理由

要因 内容
建築制限の可能性 自治体の「がけ条例」により、建て替えや増改築に制約がかかる場合がある
造成・擁壁の費用 老朽化した擁壁がある場合、補強・改修に高額な費用がかかることがある
住宅ローンの審査 金融機関によっては、がけ地に近接する物件への融資に慎重なことがある
買い手の心理的な抵抗 土砂災害への不安から、そもそも検討対象から外されやすい

傾斜地・がけ地そのものに違法性があるわけではありません。ただし、建て替えの可否や必要な費用が分かりにくいことが、買い手を遠ざける最大の理由です。まず「どこまで制限があるのか」を明らかにすることが、売却の第一歩になります。

がけ条例による建築制限とは

「がけ条例」は、建築基準法第19条第4項を根拠に、都道府県・市区町村がそれぞれ独自に定めている条例の通称です。全国一律の基準ではなく、自治体によって対象となる高さ・勾配や必要な措置が異なります。

例えば東京都建築安全条例第6条では、高さ2mを超え、勾配30度を超える「がけ」に近接して建築する場合、がけの高さの2倍以内の距離に建てるなら、安全性を確保した擁壁の設置などが求められます。これはあくまで東京都の例であり、実際の基準は物件が所在する自治体の条例で確認する必要があります。

がけ条例に該当する土地では、既存の建物をそのまま維持することはできても、建て替えや増築の際に、擁壁の新設・補強や、がけからの後退(セットバック)を求められることがあります。この制限の有無と内容によって、売却時の価格や買い手の付きやすさが大きく変わります。

売却前に確認すること

1. 自治体の建築指導課に確認する
物件所在地の自治体(建築指導課・都市計画課等)に問い合わせ、がけ条例の対象になるか、対象の場合どのような制限があるかを確認します。

2. 擁壁の状態・検査済証の有無を確認する
擁壁がある場合、いつ設置されたものか、建築確認を受けた適法な擁壁かを確認します。古い擁壁は、補強や造り替えが必要になることがあります。

3. 測量・境界を確認する
がけ地は境界があいまいなことも多く、売却時に確定測量を求められる場合があります。早めに測量士・土地家屋調査士へ相談しておくと、後の手続きがスムーズです。

4. 訳あり物件の取り扱いに慣れた不動産会社に相談する
通常の仲介会社では取り扱いに慣れていないこともあるため、傾斜地・がけ地の売却実績がある不動産会社に、複数社査定を依頼することをおすすめします。

処分の選択肢

選択肢 内容
仲介での売却 制限の内容を開示したうえで、時間をかけて買い手を探す方法。訳あり物件に強い不動産会社が向く
買取業者への売却 現況のまま短期間で現金化できる。仲介より価格は下がりやすい
建物を解体して更地で売却 老朽化した建物がある場合、解体して更地にすることで検討対象が広がることがある。擁壁の状態次第で解体費用が変わる
隣地所有者への売却打診 隣接地と一体で活用できる場合、隣地所有者が関心を持つことがある

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相続土地国庫帰属制度(土地を国に引き取ってもらう制度)は、「管理に過分な費用・労力がかかる崖がある土地」が不承認事由として明記されており、がけ地は対象外になりやすい制度です。安易に「使わないなら国に返せばよい」と考えず、売却や解体など他の選択肢とあわせて検討してください。詳しくは相続土地国庫帰属制度を使える条件で解説しています。

誰に相談するか

内容 相談先
がけ条例の対象・制限内容の確認 物件所在地の自治体(建築指導課等)
擁壁の状態・補強の要否 建築士、土木・地盤の専門業者
境界・測量 土地家屋調査士
売却・買取の相談 訳あり物件の取り扱いに慣れた不動産会社

よくある質問

Q. がけ条例に該当すると、今の建物にも住み続けられませんか。 A. 既存の建物をそのまま使い続けること自体は問題になりません。制限がかかるのは、建て替えや増改築を行う場合です。

Q. 擁壁の補強費用はどれくらいかかりますか。 A. 規模や工法によって大きく異なり、数百万円規模になることもあります。売却前に補強するかどうかは、費用対効果を踏まえて不動産会社と相談することをおすすめします。

Q. 傾斜地・がけ地でも住宅ローンを使って買ってもらえますか。 A. 金融機関や物件の状態によって判断が分かれます。買い手側の住宅ローン審査に影響する可能性がある点は、あらかじめ不動産会社を通じて伝えておくと、後のトラブルを防げます。

まとめ・次にすること

  • 傾斜地・がけ地は、がけ条例による建築制限の有無が売却のしやすさを左右します
  • まず自治体窓口で制限の内容を確認し、擁壁の状態もあわせて確認してください
  • 相続土地国庫帰属制度は崖地が不承認事由になりやすく、対象にならない前提で検討するのが安全です
  • 訳あり物件の取り扱いに慣れた不動産会社に、早めに相談することをおすすめします

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執筆
実家を相続したら見るサイト 編集部
公開日
最終確認日
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なし

※個別の判断は専門家にご確認ください。