相続土地国庫帰属制度を使える条件|対象外になる土地と負担金

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  1. どんな制度か
  2. 却下事由(そもそも申請できない土地)
  3. 不承認事由(審査の結果、認められない土地)
  4. 申請から承認までの流れ
  5. 負担金の考え方
  6. 誰に相談するか
  7. よくある質問
  8. まとめ・次にすること
  9. 関連記事

「いらない土地を、国に引き取ってもらえないのか」という声から2023年(令和5年)に始まった制度です。ただし、どんな土地でも引き取ってもらえるわけではなく、一定の要件があります。

この記事の結論

建物がない、境界が明確、通常の管理に過分な費用がかからない等の要件を満たす土地に限られます。承認されると、原則20万円程度からの負担金(10年分の管理費用相当)を納付する必要があります。

この記事で分かること

  • 制度の対象になる人・ならない土地
  • 却下事由・不承認事由の具体的な内容
  • 申請から承認までの流れ
  • 負担金の考え方

どんな制度か

相続または遺贈によって土地の所有権を取得した相続人が、法務局(法務大臣)に申請し、一定の要件を満たすと審査のうえ、その土地の所有権を国庫に帰属させる(国に引き取ってもらう)ことができる制度です。

  • 対象は、相続・遺贈によって取得した土地に限られます(生前に自分で購入した土地は対象外)
  • 建物がある土地、担保権が設定されている土地など、そもそも申請できない土地があります(却下事由)
  • 申請できても、審査の結果、承認されない土地があります(不承認事由)

却下事由(そもそも申請できない土地)

却下事由 内容
建物がある土地 更地でない土地は対象外
担保権・使用収益権が設定されている土地 抵当権等が設定されている場合
他人の利用が予定されている土地 通路として使われている、墓地内の土地等
特定の有害物質により汚染されている土地 土壌汚染がある場合
境界が明らかでない土地、所有権の存否・範囲について争いがある土地 境界未確定・権利関係に争いがある場合

不承認事由(審査の結果、認められない土地)

不承認事由 内容
崖がある土地で、管理に過分な費用・労力がかかるもの 一定の勾配・高さの崖を含む土地
土地の管理・処分を阻害する工作物・車両・樹木等がある土地 放置車両、大量の樹木等
地下に除去が必要な有体物がある土地 産業廃棄物、埋設物等
隣接する土地の所有者等との争訟によらなければ通常の管理・処分ができない土地 通行権をめぐる争い等
その他、通常の管理・処分に過分な費用・労力がかかる土地 災害の危険がある土地、森林の整備が必要な土地等

山林・原野・農地は、境界不明確や管理の負担が理由で不承認となるケースが少なくありません。申請前に、自分の土地がこれらの事由に該当しないか、法務局の相談窓口で確認することをおすすめします。

申請から承認までの流れ

1. 事前相談
法務局(法務局・地方法務局の本局)で、事前相談を受けられます。予約制で、資料をもとに要件を確認します。

2. 申請
必要書類とあわせて、土地がある地域を管轄する法務局に申請します。審査手数料がかかります。

3. 書面・実地調査
法務局の担当者が、書面審査に加え、必要に応じて現地の実地調査を行います。

4. 承認・負担金の通知
要件を満たすと判断されれば承認され、負担金の額が通知されます。

5. 負担金の納付
通知から一定期間内に負担金を納付すると、土地の所有権が国庫に帰属します。

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負担金の考え方

負担金は、土地の管理に必要な標準的な10年分の費用相当額として算定されます。

  • 原則として、宅地・農地・森林等、土地の種目や面積に応じて算定されます
  • 通常の管理で足りる土地(原野等)の場合、目安として20万円程度とされる例が示されています
  • 面積が大きい土地や、市街化区域の宅地等は、算定方法が異なり、負担金が高くなる場合があります

正確な金額は、法務局の審査を経て個別に算定されるため、事前相談の際に概算を確認することをおすすめします。

誰に相談するか

内容 相談先
制度が使えるかの事前相談 法務局・地方法務局
申請書類の作成支援 司法書士、土地家屋調査士、行政書士
却下・不承認事由への該当性の判断 法務局、専門家

よくある質問

Q. 建物がある実家も、解体すれば申請できますか。 A. 更地であれば申請の対象になり得ますが、崖地や埋設物の有無など他の要件も満たす必要があります。解体前に、法務局の事前相談で見込みを確認することをおすすめします。

Q. 却下・不承認になった場合、審査手数料は返還されますか。 A. 審査手数料は、却下・不承認となった場合でも返還されません。事前相談で要件を十分確認してから申請することをおすすめします。

Q. 共有名義の土地でも申請できますか。 A. 共有者全員が共同で申請すれば、共有地についても申請できます。共有者の一部だけでは申請できません。

まとめ・次にすること

  • 建物がない、境界明確、管理に過分な費用がかからない等の要件を満たす土地に限られます
  • 却下事由・不承認事由に該当する土地は対象外です
  • 承認後は、10年分の管理費用相当の負担金(目安20万円〜)を納付します
  • まずは法務局の事前相談で、対象になりそうかを確認してください

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執筆
実家を相続したら見るサイト 編集部
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※個別の判断は専門家にご確認ください。