相続人と連絡が取れない場合の進め方|行方不明・疎遠な相続人への対応

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  1. まず所在を調べる
  2. 所在が分からない場合:不在者財産管理人
  3. 生死が長期間不明な場合:失踪宣告
  4. 不在者財産管理人と失踪宣告、どちらを選ぶか
  5. 所在は分かるが、協力してもらえない場合
  6. 誰に相談するか
  7. よくある質問
  8. まとめ・次にすること
  9. 関連記事

戸籍を調べて初めて存在を知った相続人、長年疎遠になっている親族、住所が分からなくなっている相続人。連絡が取れない相続人がいると、遺産分割も相続登記も進められず、実家の話が止まってしまいます。

この記事の結論

住民票や戸籍の附票で所在を調べるのが最初の一歩です。それでも所在が分からない場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる方法があります。生死が7年以上不明な場合は失踪宣告という選択肢もあります。

この記事で分かること

  • 連絡が取れない相続人の所在を調べる方法
  • 不在者財産管理人制度の使い方
  • 失踪宣告との違い
  • 連絡先が分かっても協力してもらえない場合の対応

まず所在を調べる

1. 戸籍の附票を取得する
本籍地の市区町村役場で「戸籍の附票」を取得すると、その人の住民票上の住所履歴が分かります。相続人の戸籍謄本があれば、本籍地から附票を請求できます。

2. 住民票を取得する
戸籍の附票で判明した住所地の役場で、住民票を取得します。相続手続きに必要であることを説明すれば、相続人の立場で取得できる場合があります。

3. 判明した住所に連絡する
手紙(できれば配達記録が残る方法)で、相続が発生していることと、連絡がほしい旨を伝えます。

4. それでも連絡がつかない場合、家庭裁判所への申立てを検討する
所在が分かっても応答がない、または住民票の住所にすでにいない場合は、次章の制度を検討します。

所在が分からない場合:不在者財産管理人

住民票の住所を訪ねても本人がおらず、それ以上の所在が分からない場合、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる方法があります。

不在者財産管理人とは 従来の住所・居所を去り、容易に戻る見込みがない人(不在者)について、家庭裁判所が選任する財産の管理人です。不在者に代わって、家庭裁判所の許可を得たうえで、遺産分割協議や不動産の売却などを行うことができます。

  • 申立先:不在者の従来の住所地を管轄する家庭裁判所
  • 申立てができる人:不在者の財産について利害関係がある人(他の相続人等)
  • 選任後、財産管理人が遺産分割等を行うには、家庭裁判所の別途の許可(権限外行為許可)が必要です

不在者財産管理人が選任されれば、その管理人が不在者の代わりに遺産分割協議に参加できるため、実家の名義変更や売却を進められるようになります。実際に選任を申し立てて進めた例は、疎遠な相続人と連絡が取れなかったモデルケースで紹介しています。

生死が長期間不明な場合:失踪宣告

生死が7年間明らかでない場合(普通失踪)、家庭裁判所に失踪宣告を申し立てることができます。失踪宣告がされると、法律上その人は死亡したものとみなされます。

  • 普通失踪:生死不明の状態が7年間続いた場合
  • 危難失踪:地震・事故・遭難など死亡の原因となる危難に遭遇し、危難が去ってから1年間生死が明らかでない場合

失踪宣告がされると、その相続人はいなかったものとして扱われ、その人の相続人(子など)が代わって相続することになります。

失踪宣告は、対象者の法律上の死亡を確定させる重い手続きです。手続きには時間がかかり、また対象者が生存していた場合の取り消し手続きも別途定められています。利用を検討する場合は、必ず弁護士に相談してください。

不在者財産管理人と失踪宣告、どちらを選ぶか

不在者財産管理人 失踪宣告
対象 所在は不明だが生死は不明でない(または分からない)場合 生死が7年間(または危難失踪は1年間)不明な場合
効果 管理人が本人に代わって手続きに関与する 法律上死亡したものとみなされる
速さ 比較的早く進められることが多い 期間の要件があり、時間がかかる
本人が現れた場合 管理人の選任が取り消される 失踪宣告の取り消し手続きが必要

多くの場合、まずは不在者財産管理人の選任を検討し、生死不明の期間が長い場合に失踪宣告を検討する、という順序になります。どちらが適切かは個別の事情によるため、弁護士に相談することをおすすめします。

所在は分かるが、協力してもらえない場合

連絡はついたものの、遺産分割協議に応じてもらえない、話し合いを無視される、といったケースもあります。この場合は、家庭裁判所の遺産分割調停を申し立てる方法があります。調停では、裁判所が間に入り、相続人それぞれの意見を聞きながら話し合いを進めます。

感情的な行き違いがある場合、直接連絡を取り合うより、弁護士を通じて連絡したほうが、かえって話が進みやすいこともあります。

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誰に相談するか

内容 相談先
相続人の所在調査(戸籍・附票の収集) 司法書士、行政書士
不在者財産管理人・失踪宣告の申立て 弁護士、家庭裁判所
協力が得られない場合の交渉・調停 弁護士

よくある質問

Q. 相続人の1人が海外に住んでいます。連絡は取れています。 A. 海外在住でも、遺産分割協議への参加や書類への署名(サイン証明を利用)は可能です。連絡が取れているのであれば、不在者財産管理人等の手続きは不要です。

Q. 不在者財産管理人の申立てには、どのくらい費用がかかりますか。 A. 申立て自体の費用(収入印紙800円、郵便切手等)は大きくありませんが、管理人の報酬が必要になる場合があり、申立人が予納金を求められることがあります。金額は家庭裁判所にご確認ください。

Q. すべての相続人と連絡が取れないと、実家は永久に売れませんか。 A. 不在者財産管理人の選任等の手続きを経れば、売却を進めることができます。時間はかかりますが、永久に手続きができないわけではありません。

まとめ・次にすること

  • まず戸籍の附票・住民票で所在を調べる
  • 所在が分からない場合は不在者財産管理人の選任を検討する
  • 生死が7年以上不明な場合は失踪宣告という選択肢もある
  • 所在は分かるが協力が得られない場合は、遺産分割調停を検討する

まずは戸籍の附票を取得し、判明した住所に連絡を試みることから始めてください。

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執筆
実家を相続したら見るサイト 編集部
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※個別の判断は専門家にご確認ください。