相続した実家が戸建てだった場合、最も一般的なケースにあたります。選択肢は多い一方、建物と土地の両方を確認する必要があり、何から手をつければよいか迷う方も多いです。
この記事の結論
戸建ての相続では、まず建物の状態(築年数・耐震性)と土地の条件(接道・境界)を確認します。問題がなければ通常の仲介売却が可能で、傷みが大きい場合は解体や現況買取も選択肢になります。
この記事で分かること
- 戸建てを相続したときに最初に確認すること
- 売却・賃貸・解体など選択肢ごとの向き不向き
- 査定を受ける前に準備しておきたいこと
- 売却にかかる費用と期間の目安
最初に確認すること
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 建物の築年数・構造 | 木造か鉄骨か、いつ建てられたか(1981年6月以前は旧耐震基準) |
| 接道状況 | 建築基準法上の道路に2m以上接しているか(再建築の可否に関わる) |
| 境界 | 隣地との境界標があるか、越境物がないか |
| 名義・相続人 | 登記名義が誰になっているか、相続人は何人か |
| 建物の傷み具合 | 雨漏り、シロアリ、傾きなどがないか |
これらは、不動産会社に相談する前に把握しておくと、査定や相談がスムーズに進みます。分からない項目があっても、査定時に不動産会社が一緒に確認してくれます。
選択肢と向く条件
| 選択肢 | 向く条件 |
|---|---|
| 仲介で売却する | 建物の状態が大きく傷んでおらず、時間に余裕がある |
| 買取を利用する | 早く現金化したい、傷みが大きく仲介では売りにくい |
| 解体して更地で売る | 建物に活用価値がなく、更地のほうが需要が見込める |
| 賃貸に出す | すぐに手放す予定がなく、立地に賃貸需要がある |
| そのまま保有・管理する | 将来の利用予定がある、または急いで決める必要がない |
旧耐震基準の建物や、傷みが大きい建物は、そのままでは仲介での売却が難しいことがあります。その場合は、解体して更地にする、または現況のまま買取業者に売却する方法が現実的です。
1. 登記事項証明書で名義・相続人を確認する
相続登記が済んでいない場合は、売却前に名義変更が必要です。
2. 建物と土地の状態を確認する
自分で分かる範囲で確認し、不明点は査定時に不動産会社に確認してもらいます。
3. 複数の不動産会社に査定を依頼する
仲介・買取の両方で査定を取り、金額と対応を比較します。
4. 売却方針を決めて進める
仲介・買取・解体のいずれかを選び、媒介契約や解体の手配を進めます。
費用と期間の目安
| 内容 | 目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格 × 3%+6万円+消費税(上限額) |
| 解体費用(木造30坪程度) | 100万〜200万円程度(構造・立地により変動) |
| 仲介売却にかかる期間 | 3か月〜半年程度が目安 |
| 買取にかかる期間 | 数週間〜1か月程度が目安 |
買取は仲介より早く現金化できますが、売却価格は仲介より2〜3割程度低くなる傾向があります。時間と金額のどちらを優先するかで選び方が変わります。
売却時の注意点
- 相続登記が済んでいないと、原則として売却できません(2024年4月から相続登記は義務化されています)
- 旧耐震基準の建物は、買主が住宅ローンを組みにくく、買い手が見つかりにくい傾向があります
- 境界が未確定のまま売却すると、後々のトラブルにつながることがあります
誰に相談するか
| 内容 | 相談先 |
|---|---|
| 相続登記の手続き | 司法書士 |
| 売却・査定 | 不動産会社 |
| 解体の見積もり | 解体業者 |
よくある質問
Q. 建物が古くても仲介で売却できますか。 A. 可能な場合もありますが、旧耐震基準や傷みが大きい建物は、買主が見つかりにくく、価格も下がる傾向があります。解体して更地にする、または現況買取を利用する方法も比較してください。
Q. 相続人が複数いる場合、誰が窓口になればよいですか。 A. 相続人のうち代表者を決めて窓口にする方法が一般的です。売却には相続人全員の同意(遺産分割協議)が必要になります。
Q. 査定は無料ですか。 A. 多くの不動産会社が無料で査定を行っています。複数社に依頼して金額と対応を比較することをおすすめします。
まとめ・次にすること
- 戸建ての相続では、建物と土地の両方の状態確認から始めます
- 建物の状態によって、仲介・買取・解体の向き不向きが変わります
- 相続登記が済んでいない場合は、売却前に手続きが必要です
- 複数の不動産会社に査定を依頼し、比較してから進め方を決めてください