私道に面した実家を売る方法|通行・掘削承諾と持分の確認ポイント

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  1. 私道とはどういう道路か
  2. まず確認すること:私道の持分の有無
  3. 通行・掘削承諾書がなぜ必要か
  4. 承諾が得られない場合の対応
  5. 売却前に確認・準備しておくこと
  6. 誰に相談するか
  7. よくある質問
  8. まとめ・次にすること
  9. 関連記事

古くからある住宅地の実家では、目の前の道路が「私道」であることが少なくありません。境界の問題とは別に、私道特有の確認事項があるため、通常の宅地よりも売却の準備に時間がかかることがあります。

この記事の結論

私道に接する実家は、まず私道の持分の有無を登記簿・公図で確認します。持分がない場合は、通行・掘削の承諾書がないと買主の住宅ローン審査や将来のライフライン工事に影響することがあるため、売却前に私道所有者から承諾を得ておく必要があります。2023年4月の民法改正で、ライフライン設備の設置・使用権が明文化され、承諾が得づらい場合の法的な対応もしやすくなりました。

この記事で分かること

  • 私道の持分がある場合とない場合の違い
  • 通行承諾書・掘削承諾書が必要になる理由
  • 承諾が得られない場合の対応と、2023年民法改正の影響
  • 売却前に確認しておくべきポイント

私道とはどういう道路か

道路には、国や自治体が管理する「公道」と、個人や複数の地権者が所有する「私道」があります。見た目は普通の道路と変わらなくても、登記簿上は宅地と同じように誰かの所有地になっているのが私道です。

古い住宅地では、開発当時に複数の地権者が土地を出し合って道路を作り、各戸が道路部分の一部を共有持分として所有している、というケースがよくあります。実家の登記簿を確認して初めて、前面道路が私道だと気づく方も少なくありません。

まず確認すること:私道の持分の有無

パターン 内容 売却時の主な確認事項
私道の持分がある 道路部分の一部を自分(相続財産)が所有している 持分も一緒に相続登記されているか
私道の持分がない 他人所有の私道に接しているだけ 通行・掘削の承諾を得ているか

登記事項証明書と公図(地図)を取得し、前面道路の地番が宅地と別になっていないか、なっている場合は誰の名義かを確認します。私道の持分が宅地の登記に含まれず、別の地番として残っている場合、相続登記の際に見落とされやすいので注意してください。

通行・掘削承諾書がなぜ必要か

私道は所有者の承諾なしに使えないのが原則です 公道は誰でも自由に通行・工事ができますが、私道は所有者の権利が及ぶ土地です。私道の持分を持たず、通行地役権などの権利も設定されていない場合、法律上は通行や上下水道管の掘削工事について、その都度所有者の承諾が必要になります。

不動産の売買では、多くの金融機関が住宅ローンの審査条件として、私道の通行・掘削承諾書の提出を求めます。将来、上下水道管の新設・補修工事が必要になったときに、私道所有者の協力が得られないと工事ができないおそれがあるためです。承諾書がないと、買主が見つかっても契約や決済が進まないことがあります。

承諾が得られない場合の対応

私道の共有者・所有者の一部が遠方に住んでいる、相続が発生して所有者が分からない、過去のトラブルで関係が悪いといった理由で、承諾を得るのが難しいことがあります。

2023年4月施行の民法改正で対応しやすくなった点 民法改正により、電気・ガス・水道等の継続的な給付を受けるために必要な範囲で、他人の土地に設備を設置し、または他人が所有する設備を使用できる権利(ライフライン設備設置権・使用権)が明文化されました。あわせて、工事のために隣地を使用する権利(隣地使用権)についても、事前通知の方法などが整理されています。所有者の協力が得られない場合でも、一方的に工事ができなくなるわけではありませんが、償金の支払いなど守るべき手続きがあるため、対応は専門家に相談してください。

法改正によって承諾が一切不要になったわけではなく、あくまで「協力が得られない場合の最終的な対応手段」が明確になったという位置づけです。まずは私道所有者との話し合いによる解決を試みるのが基本です。

売却前に確認・準備しておくこと

1. 私道の持分の有無を確認する
登記事項証明書・公図で、私道部分の名義と自分の持分の有無を確認します。

2. 過去の承諾書が残っていないか確認する
上下水道の工事時などに、過去の所有者(親)が私道所有者から承諾を得ていた書面が残っていないか、実家の書類を確認します。

3. 承諾書がない場合は早めに依頼する
売却を決めたら早い段階で、不動産会社を通じて私道所有者へ通行・掘削承諾書の依頼を進めます。所有者が複数いる場合、全員分の承諾に時間がかかることがあります。

4. 不動産会社に私道の状況を伝える
査定・媒介契約の時点で、私道に接する物件であることと、持分・承諾の状況を正確に伝えてください。

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誰に相談するか

内容 相談先
私道の持分・権利関係の確認 土地家屋調査士、司法書士
承諾書の取得交渉、売却全般 不動産会社
承諾が得られない場合の法的対応 弁護士

よくある質問

Q. 私道の持分がなくても実家を売却できますか。 A. 持分がなくても売却自体は可能ですが、通行・掘削の承諾書がないと買主の住宅ローン審査に通らないことがあり、実務上は承諾書の準備が前提になることが多いです。

Q. 承諾書の取得に費用はかかりますか。 A. 私道所有者から承諾料を求められることがあります。金額は所有者との話し合いで決まるため、一概には言えません。不動産会社に相談しながら進めてください。

Q. 私道の持分がある場合、固定資産税はかかりますか。 A. 私道の一部(公共の用に供する道路部分)は、要件を満たせば固定資産税が非課税になる場合があります。詳しくは実家がある市区町村の税務担当窓口に確認してください。

まとめ・次にすること

  • 私道に接する実家は、まず持分の有無を登記簿・公図で確認します
  • 持分がない場合は、通行・掘削承諾書の有無が売却のしやすさに直結します
  • 承諾が得づらい場合は、2023年の民法改正で整理された制度も踏まえ、専門家に相談してください

まずは登記事項証明書と公図を取得し、前面道路が私道かどうか、私道であれば持分や承諾の状況を確認することから始めてください。

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執筆
実家を相続したら見るサイト 編集部
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最終確認日
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※個別の判断は専門家にご確認ください。