
このページについて 以下は、複数のよくある相談内容をもとに編集部が再構成した架空の設例です。実際にあった相談事例ではありません。登場する人物・地名は仮のものであり、金額・期間は状況によって大きく異なります。
このモデルケースの結論
3人兄弟で共有名義になっていた実家を、長男が単独で取得し、他の2人に代償金を支払う「代償分割」で解消したモデルケースです。査定額をもとに公平な金額を算出し、遺産分割協議書を作成してから相続登記・支払いを行いました。
経過(時系列)
相続発生・共有名義での登記(1〜2か月目)
母の死去後、遺産分割協議がすぐにまとまらず、いったん法定相続分(各3分の1)で共有名義のまま相続登記を行った。
話し合いの開始(3か月目)
長男が「自分が住み続けたい」と申し出たが、次男・長女は「現金化して分けたい」との意向。折り合いをつけるため、代償分割の検討を始めた。
査定の取得(4か月目)
公平な代償金額を算出するため、複数の不動産会社に査定を依頼。査定額の平均を代償金の算定基準とすることで3人が合意した。
遺産分割協議書の作成(5か月目)
司法書士に依頼し、代償分割の内容(長男が単独取得、次男・長女へ代償金を支払う)を明記した遺産分割協議書を作成した。
登記の変更・代償金の支払い(6か月目)
長男が住宅ローンの一部を活用して代償金を準備し、次男・長女へ支払い。あわせて単独名義への更正登記を行った。
このモデルケースのポイント
- 全員が「現金化」を望んだわけではなく、住み続けたい相続人がいたため代償分割を選んだ
- 代償金額は、複数社の査定額の平均を基準にすることで、公平性への納得を得やすくした
- 口約束で進めず、遺産分割協議書を必ず作成してから登記・支払いを行った
共有名義のまま放置すると、将来的にさらに権利関係が複雑になるリスクがあります。詳しい解消方法は、実家の共有名義を解消する方法をご覧ください。
費用の目安(このケースの場合)
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 不動産査定(複数社・無料) | 0円 |
| 遺産分割協議書の作成(司法書士報酬) | 5万〜10万円程度 |
| 更正登記の費用(司法書士報酬+実費) | 5万〜10万円程度 |
| 代償金 | 査定額 × 各相続人の持分に応じて算定 |
代償金を準備できない場合は、住宅ローン(親族間売買・買い替え等に対応するローン)の活用や、金融機関への相談が必要になることがあります。資金の準備が難しい場合は、無理に代償分割にこだわらず、売却して分ける「換価分割」も検討してください。
もし代償金を準備できない場合
このケースでは長男がローンを活用できましたが、資金を準備できない場合、自分の持分だけを買取業者に売却する方法もあります。他の共有者の同意がなくても進められる点が特徴です。
まとめ・次にすること
- 共有名義の解消では、代償分割・換価分割・持分売却から状況に合う方法を選びます
- 代償金額は、複数社の査定額を基準にすると公平性への納得を得やすくなります
- 遺産分割協議書を必ず作成し、口約束で済ませないことが重要です
同じような状況の方は、実家の共有名義を解消する方法もあわせてご覧ください。